ピルを飲むとニキビ治療に効果があるか気になりますね。
まずはニキビの仕組みをしって、ピルを飲むことでなぜニキビに影響があるかを説明していきます。
ニキビの仕組み
ニキビは、毛穴に皮脂が詰まることで起こります。
皮脂は肌を保護するために分泌される油分ですが、過剰になると毛穴をふさぎます。毛穴に詰まった皮脂は、アクネ菌という常在菌の栄養になります。アクネ菌は皮脂を分解して炎症を引き起こす物質を作り出します。
炎症は肌の赤みや腫れ、痛みなどの症状をもたらします。ニキビは白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビ、黄色ニキビの4つの段階に分けられます。
- 白ニキビは皮脂が毛穴の中で固まったもの
- 黒ニキビは皮脂が酸化して黒くなったもの
- 赤ニキビは炎症が進んで毛穴が赤く腫れたもの
- 黄色ニキビは炎症部分に膿が溜まったもの
ニキビと女性ホルモンの関係
ニキビの原因の一つに女性ホルモンのバランスが関係しています。
女性ホルモンは卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類があり、卵胞ホルモンは皮脂の分泌を抑える働きがありますが、黄体ホルモンは皮脂の分泌を促進する働きがあります。
月経周期によって女性ホルモンのバランスが変化するため、月経前になると黄体ホルモンの影響で皮脂の分泌が増えてニキビができやすくなります。
卵胞ホルモンとは?
卵胞ホルモンとは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンのことです1。卵胞ホルモンは、卵巣で作られるホルモンで、主に卵胞期に分泌されます。卵胞ホルモンは、女性らしい体つきや肌質を作ったり、月経周期や妊娠に関係したりする重要な役割を持っています。
卵胞ホルモンの数値は、年齢や月経周期によって変化します。一般的には、20代から30代前半がピークで、その後は減少していきます。卵胞ホルモンの数値が低下すると、生理不順や不妊、更年期障害などのトラブルが起こる可能性があります。
卵胞ホルモンの数値を増やすには、バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠などの生活習慣の改善が必要です。また、大豆製品や亜麻仁油などに含まれるイソフラボンやリグナンという成分は、卵胞ホルモンと似た働きをするので、摂取することも効果的です
黄体ホルモンとは?
黄体ホルモンとは、女性ホルモンの一種であるプロゲステロンのことです。
黄体ホルモンは、卵巣で作られるホルモンで、主に黄体期に分泌されます。黄体ホルモンは、子宮内膜を厚くして受精卵の着床を促したり、妊娠を維持したりする重要な役割を持っています。
黄体ホルモンの数値を増やすには、バランスの良い食事や適度な運動、十分な睡眠などの生活習慣の改善が必要です。また、ビタミンB6や亜鉛などの栄養素は、黄体ホルモンの分泌を助けるので、摂取することも効果的です。
ピルとニキビの関係とは?ピルがニキビに与える影響を解説
ニキビの原因の一つに女性ホルモンのバランスが関係しています。
女性ホルモンにはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類があり、この2つのホルモンバランスが崩れるとニキビができやすくなると言われています。
エストロゲンは皮脂の分泌を抑える働きがあり、肌をしっとりさせる効果があります。プロゲステロンは皮脂の分泌を促進する働きがあり、肌を乾燥させる効果があります。
月経周期によって女性ホルモンのバランスが変化するため、月経前になるとプロゲステロンの影響で皮脂の分泌が増えてニキビができやすくなります。
ピルでニキビが改善される理由とは?ピルに含まれる女性ホルモンの働きを知ろう
ピルを飲むことでニキビに影響を与える理由や関係性は、ピルに含まれるエストロゲンやその類似物質が女性ホルモンのバランスを安定させることにあります。ピルを飲むことでエストロゲンのレベルが一定に保たれ、プロゲステロンのレベルが低下します。
その結果、皮脂の分泌が抑えられてニキビを予防したり改善したりすることができます。特に低用量ピルはニキビ治療に効果的な成分を含んでいるものもあります。
ピルでニキビが悪化する場合はどうすればいい?ピルの種類や飲み方に注意しよう
ピルを飲むことでニキビが必ず改善されるというわけではありません。
人によってはピルを飲むことでニキビが悪化する場合もあります。これはピルに含まれるエストロゲンやその類似物質が個人差や体質によって肌への影響を与えるためです。
例えば、ピルによって皮脂分泌が減少しすぎて肌が乾燥してしまうと、皮膚機能によって皮脂が過剰に分泌されてしまうことがあります。
また、ピルを飲み始めた直後や飲み方を変えた時などには、女性ホルモンのバランスが一時的に乱れて肌荒れを起こすこともあります。
ピルでニキビが治らない場合はどうする?他のニキビの原因や治療法を探そう
ピルはニキビの原因の一つである女性ホルモンのバランスを整えることで、ニキビを予防したり改善したりする効果が期待できる治療法です。しかし、ピルを飲んでもニキビが治らない場合や、ピルを飲むことでニキビが悪化する場合もあります。このような場合は、ピル以外のニキビの原因や治療法を探す必要があります。
ニキビの原因は女性ホルモンだけではありません。ストレスや睡眠不足、食生活や化粧品などの生活習慣や環境要因もニキビに影響を与えます。また、皮膚科で診断を受けると、ニキビ以外の肌トラブルや内臓疾患などが隠れている可能性もあります。そのため、ピルでニキビが治らない場合は、自分の生活習慣や環境を見直したり、皮膚科で相談したりすることが大切です。
ピル以外のニキビの治療法としては、市販のニキビ用化粧品や薬、医療機関で処方される塗り薬や内服薬、レーザーや光治療などがあります。これらの治療法は、ニキビのタイプや程度、肌質や体質によって効果が異なります。また、副作用や費用も考慮する必要があります。そのため、自分に合った治療法を選ぶためには、専門家の意見や情報収集が必要です。
ピルによる女性ホルモンの働きとニキビの関係性まとめ
ピルは、女性ホルモンの一種であるエストロゲンとプロゲステロンを含んだ薬です。ピルを服用することで、月経周期や排卵を調整し、避妊効果や月経痛の緩和などの効果があります。
以下がまとめです。
- ピルは、ニキビの原因である皮脂の分泌を抑える作用があります。特に、黄体ホルモンの分泌が多い黄体期にニキビができやすい人には効果的です。
- ピルには、低用量ピルと高用量ピルの2種類があります。低用量ピルは、エストロゲンの量が少なく、副作用が少ないです。高用量ピルは、エストロゲンの量が多く、ニキビに対する効果が高いです。
- ピルを服用する際には、医師の指示に従って正しく服用することが大切です。また、肌の乾燥や刺激を避けることもニキビ予防に重要です。
ピルの効果を正しく理解して、自分にあった用法や用量をまもってニキビに効果があるといいですね。